固定チームナーシング

看護師
看護師

固定チームナーシングのメリットデメリットは?

チームの結束力が高まるのは大きなメリットだけど、患者にとってのデメリットもあるよ。詳しく解説するね。

看護師マン
看護師マン
  • 固定チームナーシングのメリットデメリットは?
  • 固定チームナーシングが合う?合わない?看護師目線で解説
  • 固定チームナーシングを導入する時の注意点
  • 固定チームナーシングを導入する時のポイント
  • 看護師が固定チームナーシング制度で働く時のコツ

をまとめました。

 

固定チームナーシングのメリットデメリットは?

良い面

  • 看護師の能力差があっても一定水準の看護が提供できる

一定水準の看護を提供

看護師の能力には、経験年数などによって差があります。

でも、経験年数や能力を考慮して、Aチーム・Bチームそれぞれに振り分けられることで、患者へのケアは一定のレベルを保つことができます

1人の看護師が1人の患者を見続けると、看護師のレベルによって提供できるケアが変わるプライマリーナーシングとは、大きく異なる点ですね。  

 

  • チームの結束力が高まる

固定チームナーシングが導入されてなくても、医療はチーム力が重要です。

看護師間でチームとしての結束力を高めることは、チーム医療の質を高めることに繋がります。  

 

  • 看護師個人個人が成長できる

チーム全体のカンファレンスや、メンバー間で協力し合った患者へのケアが行われます。

1人1人が責任を持った意見の発言や、看護技術の向上に務めることができているか、ベテラン看護師からのチェックも。

看護師としての成長への意識を高めることに繋がるのは、良い面と言えますね。  

 

悪い面

患者から見て担当者を把握しにくい

固定チームナーシングでは、患者の担当者は日々変わります。

「毎日看護師が変わるのが良い」って患者と、「担当がわかりにくい、誰に相談事を伝えたらいいか判断できない」って人も。

「今日の担当の〇〇です。」と朝の挨拶でしっかり伝えて、把握してもらう必要があります。  

 

チームリーダーの負担は大きい

チームのリーダーは、毎日変わります。昨日は患者を診るメンバーの1人だったのが、今日はチームリーダーってことも。

  • チーム全体の患者の状態の把握・スケジュール調整
  • チームメンバーへの指示
  • 医師や他の医療従事者との綿密なコミュニケーション

など、やることが豊富なので、負担はかなり大きいです。でも、やりがいを感じられることもあります。  

 

固定チームナーシングが合う?合わない?看護師目線で解説

固定チームナーシングが合う看護師

  • 1人で患者の経過を診るのが難しい新人

新人看護師

新人看護師は、基礎から勉強したり、緊張の場面に遭遇してパニックになったり、1人で1人の患者を診るのも大変です。

ベテランを含めたチーム全体で、患者を受け持つことは、新人看護師が1人で負担を抱えずに済むのが大きなメリット。

新人こそ、固定チームナーシングに合う看護師といえます。  

 

  • 看護師間のコミュニケーションにやりがいを感じる人
  • 相談
  • カンファレンス
  • お互いの技術向上のための場を設ける

など、看護師間でコミュニケーションを取りながら、患者を診るのが楽しいって人は、固定チームナーシングが合ってます。  

 

固定チームナーシングが合わない看護師

担当患者を重点的に見たい人

1人で、1人の患者の入院から退院までしっかり関わりたいって人には、向きません

プライマリーナーシングが導入されている病院が、適してるかもしれません。  

 

チームリーダーが日々変わるのが嫌な人

チームリーダーによって、指示や指導内容が変わるってことも、ありますよね。「昨日のチームリーダーと言ってることが違う!」と混乱して、かつ指摘できない人は、合わないかもしれません。  

 

固定チームナーシングを導入する時の注意点

看護師の転換配置や退職で崩れることも

退職届

1年間、メンバーを固定して、患者への看護をチームで提供するのが、固定チームナーシング。 例えば1年の中で、

  • Aチームだけに複数の退職者
  • 他病棟への異動指示

などがあると、チームの結束力が乱れる可能性があります。

チーム単体でなく、病棟全体の結束力が高ければ、心配ないかもしれません。  

 

看護師1人1人の技術力の把握が難しいことも

チーム全体の質が高く、患者満足度は高い。

でも、1人だけ、患者の異変を見落としたり、技術が低いまま経験年数を重ねたりする看護師が、いるかもしれません。

お互いのスキルをチェックできる体制を、整える必要があります。  

 

固定チームナーシングを導入する時のポイント

チームの連携が取れる環境であることが重要

連携がとれる

看護師同士が、気軽にコミュニケーションを取れる職場環境か?結構重要なポイントです。

1人1人が孤立して働く職場では、固定チームナーシングを急に導入しても、うまく機能しない可能性が高め。

師長・主任レベルの看護師でも、新人との密なコミュニケーションを心がけてるなら、スムーズに導入できるかもしれません。

 

チームごとの会議や研修を取り入れる

1ヶ月毎に、病棟会とは別に、チーム別の会議や研修を入れましょう。

チーム連携の重要性を、肌で感じる機会になるため、看護の質の向上に繋がります。  

 

看護師が固定チームナーシング制度で働く時のコツ

チームの1員である意識を持つ

看護師間のコミュニケーション

「1人で患者を見てるわけじゃないから」と、油断するのは禁物。

先輩に頼るんじゃなく、自分が主体で患者を診るって意識も、大事です。

ちょっとした異変に気づいたら、迅速な報連相を心がけましょう。

チームで診るからこそ、患者の変化に気づきやすいこともあれば、他の人も診てるからと、気づけないこともあり得ます。  

 

苦手な先輩がリーダーでも、他のメンバーに1旦相談を

「ちょっとあの先輩には相談しづらい…」って場合は、まず他のメンバーに相談するのもアリです。

チーム全体で患者の状態を把握してるからこそ、できることですね。

もちろん、最終的には、リーダーに伝える必要があるってことは、覚えておいてくださいね。  

 

まとめ

  • 固定チームナーシングはチームの結束力が高まるのが大きなメリット
  • メリット・デメリットを考慮した上での導入を
  • 患者が担当者を把握できるよう、挨拶はしっかり
  • 新人こそ固定チームナーシングが合う
  • 異動などでチームが崩れない体制づくりを
  • チームの1員との意識を高く

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